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歯ぎしり・食いしばり・顎関節症に対するボトックス治療について|箕面市の歯医者

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カテゴリ:医院コラム

歯ぎしり・食いしばり・顎関節症に対するボトックス治療について|箕面市の歯医者

歯ぎしり・食いしばり・顎関節症に対するボトックス治療について

 

箕面市の歯医者 平野歯科クリニック

院長 平野 琢起

 

こんにちは。箕面市にある歯医者、平野歯科クリニック 院長の平野です。

今回は歯ぎしり・食いしばり・顎関節症に対するボトックス治療について解説をしていきたいと思います。

 

□歯ぎしりとは

歯ぎしりとは、睡眠時や無意識の状態で、上の歯と下の歯をこすり合わせてしまっている状態のことを言います。

強い歯ぎしりをしてしまっている場合は「ガリガリ」「ギシギシ」といった強い音が伴います。

一般的に歯ぎしりが起きるタイミングは眠りの浅い、いわゆるレム睡眠時に起きやすいと言われています。

歯ぎしりが置きやすい時期というのもあり、一般的に子供の期間の方が歯ぎしりが起きやすいとも言われています。

 

□歯ぎしりをしやすい人とは

歯ぎしりは自分には関係ないと思っている方はいませんか?実は歯ぎしりは日本人の約5~15%の方がしているとうデータもあり、他人事の症状ではないのです。ここでは、歯ぎしりをしやすい方の特徴についてご紹介をしていきたいと思います。

 

歯ぎしりは実は性格とも関係しています。下記のようなタイプの方は歯ぎしりの症状が出やすいかもしれません。

 

・人よりも負けず嫌い

・ストレスの発散方法があまりない

・常に時間に追われ、忙しいという方

 

上記に当てはまる方は一度ご自身が歯ぎしりをしていないかぜひチェックしてみてください。

 

□歯ぎしりセルフチェック表

下記のような症状がある方はもしかすると歯ぎしりを知らない間にしているのかもしれません。ぜひチェックしてみてください。

・肩こり、頭痛が慢性的にある

・集中している時に歯を無意識に動かす癖がある

・朝起きたときに口の周囲にこわばりがあったり、顎が疲れている

・よく見ると歯の付け根が割れていたり、欠けていたりすることがある

・歯のかみ合わせ部分がよく見ると欠けている、すり減っている感じがする

・虫歯ではないが、なぜか歯がしみることがある

 

□歯ぎしりの原因とは?

歯ぎしりの原因は主に下記の4つと言われています。

・生活習慣→スポーツ選手など、瞬発的に力を出す必要が有る方は、歯ぎしりになりやすいと言われています。

・ストレス→歯ぎしりのある方の大半の理由がストレスです。

・かみ合わせと骨格→咬み合わせの異常や顎の変形により、歯ぎしりが起きることがあります。また、メタルクラウン、メタルインレーといった金属製の詰め物が原因で歯ぎしりが起きる場合もあります。

 

□歯ぎしりで起きる問題とは

歯ぎしりをすることによって起きる問題は下記の通りです。

 

・詰め物の破損や欠損

もともと口腔内に詰め物が入っている場合は、歯ぎしりによってその詰め物が破損・欠損してしまうことがあります。これにより細菌が入りやすくなるというリスクが高まります。

 

・歯周病のリスク

歯ぎしりを繰り返すとどうしても歯への負担が大きくなり、歯が弱くなってしまいます。そうなると歯の周辺に隙間ができてしまうので、そこから歯周病の原因となる菌が入り、歯周病の発症リスクを高めてしまいます。歯周病は身近な病気とされていますが、全身疾患にも繋がる大きな病気でもあります。

 

・頭痛や肩こり

睡眠中に歯ぎしりをすると、どうしても力が入ってしまい、首や肩に大きな負担を与えてしまいます。結果、それが頭痛や肩こりにつながってしまいます。睡眠をとっても体がだるく、なかなか疲れが取れない体になってしまいます。

 

・顎関節症

この症状に関しては後ほど詳しく説明をさせていただきます。

 

□食いしばりとは

食いしばりとは難しい言葉になりますが、クレンチング症候群と呼ばれており、上下の歯で強く噛み合わせることを言います。食いしばりのない通常の方の場合は、上下の歯には1ミリ程度の隙間があった状態で日々生活を送っています。もし、隙間がなく常に接触しているということであれば、食いしばりの傾向があるかもしれません?

 

□食いしばりをしやすい人とは

これは歯ぎしりがある方と共通になりますが、下記に当てはまる方は注意が必要です。

・いつも何かに思考をめぐらしている方

・自分で全てやらないと気がすまない方

・神経質で真面目な方

・日常が忙しく常にストレスと隣り合わせの方

 

□食いしばりセルフチェック表

下記に当てはまる方は食いしばりの傾向があるかもしれません。

・頬の内側の横に白い線がある

・舌の横の先に凹み(歯に押し付けた跡)がある

・下顎の内側に丸く出っ張った硬い隆起がある。

言葉では少し分かりづらいかもしれませんが、少しでも気になる方はかかりつけの歯科医院にご相談されることをお勧めいたします。

 

□食いしばりの原因とは?

これも歯ぎしりと近しい原因ですが、大きく分けると4つです。

・咬み合わせが悪い

咬み合わせが悪いと食いしばりになることもがよくあります。主な咬み合わせの症状としては、「過蓋咬合」「反対咬合」「叢生(そうせい)」「開咬(かいこう)」です。

過蓋咬合とは上の前歯が前に出て下の前歯を覆っている状態のことを指します。反対咬合とは過蓋咬合とは逆に、下の歯が前に出て噛み合わせが悪くなった状態です。叢生とは歯の向きが不均一で歯並びが悪い状態のことを指します。開咬とは噛み合わせたときに前歯同士がくっつかずに開いた状態です。このような咬み合わせになっている場合は、食いしばりのリスクが高まります。

 

・食事の際に奥歯ばかりを使用する

奥歯ばかりで食事をとると、奥歯だけが常に力がかかっている状態、緊張している状態になるので、食いしばることが癖になってしまいます。これ習慣化してしまうと、睡眠時にも同じように食いしばりを行ってしまうので、体全体に大きな負担を与えます。

 

・不安やストレスを抱えてしまっている

これは不安やストレスを感じてしまうと、人は無意識に食いしばってしまうことがあります。この不安やストレスがそんなに無い方であれば大丈夫ですが、常に不安・ストレスと隣り合わせにあるという方は注意が必要です。

 

・口腔内に金属製の詰め物がある場合

歯科治療の際に、メタルなどの金属を用いて治療をされた方のなかで、体質的に合っていない方であれば、自然に食いしばりがでるケースがあります。

 

□食いしばりで起きる問題とは?

食いしばりは体に大きな負担を与えており、放置していると下記のような症状に繋がる場合があります。

 

・頭痛

食いしばると口の周りの筋肉に負担を与えます。特に側頭筋と呼ばれる頭の側面にある筋肉が疲労し、それが結果頭痛に繋がることがあります。

 

・肩こり

こちらも頭痛と同様です。肩こりと深く関わりがあるのが舌骨と肩甲舌骨筋と呼ばれる顎の下にある骨です。食いしばりが起こるとまず舌骨が上に引っ張られ、その後肩甲舌骨筋も一緒に強く引っ張られるため疲労してしまいます。

 

・顎の関節の痛み

顎の関節は上顎と下顎で構成されていますが、その間に関節円板という軟骨をはさんでいます。この関節円板があることで顎の動きがスムーズになりますが、食いしばりが起こると関節円板が強く圧縮され、関節円板が逃げようとして本来の位置からずれてきます。そうなると上顎と下顎の骨が直接当たり始め顎が痛くなったり、カクっと音がなったり、口が開けにくくなったりします。いわゆるこれが顎関節症です。

 

・めまい、耳鳴りが起きやすくなる

先程の顎関節症の続きとして、このめまい、耳鳴りが起きやすくなります。上顎の凹んでいるところを関節窩(かんせつか)と呼びますが、そこには内耳神経という耳をつかさどる神経が走っています。上顎の骨と下顎の骨が直接当たり始めるとその内耳神経が圧迫されめまいや耳鳴りといった耳の症状が起こります。

 

・目の疲労

こちらも同じ理由で、内耳神経が圧迫されると鼓索神経(こさくしんけい)という目や味覚をつかさどる神経にも影響が及び(神経の支配関係は複雑なのであえて説明しません)、味がしなくなったり、目が乾きやすくなったりします。

 

□ボトックス治療とは

歯ぎしりや食いしばりは、噛む力が強すぎると、習慣化してしまいます。そこで、咬筋という噛む筋肉に対してボトックス治療を行い、筋肉の緊張を和らげることで、歯ぎしりや食いしばりを改善できます。美容整形に近いイメージのボトックス治療ですが、その効果は歯科学会でも発表されており、かみ合わせ治療の一環として行われております。

 

□ボトックス治療のデメリットとは

顎関節症などの緩和

咬筋の働きを弱めることにより、顎関節に 負担をかけず簡単で楽に治療できます。

 

口周りのシワ改善、エラの改善

噛み合わせの筋力を弱めることで口元のほうれい線を目立たなくさせ、顎の梅干しシワや口周りのシワを解消する効果があります。また、咬筋が強く緊張することで大きくせり出し目立つエラを、により緊張を緩和し解消することができます。

咬筋の緊張緩和による肩こり・頭痛の改善、小顔効果、詰め物・かぶせ物の脱落防止

 

□ボトックス治療の流れとは

1,カウンセリングを行い、患者様のお悩み・噛む力・口元の状態をチェックします。

2,咬筋への注射を行います。 通常15分、表面麻酔をする場合は40分程度で終了します。

3,治療後、定期検診とアフターケアを行います。

※3ヶ月〜6ヶ月程度効果がありますが、定期的に注射をすることでより効果が持続します。

 

ちなみに、当院ではこちらの商品を使用しております。

 

□ボトックス治療のよくある質問

 

Qボツリヌス中毒にはなりませんか?

Aボトックス治療はボツリヌス菌そのものを注射するわけではありません。ボツリヌス菌を十分に精製した身体に害のない安全なタンパク質です。

 

Qボトックス治療は痛いですか?

A数か所に注射するのである程度の針刺入の痛みはありますが、痛みを抑えるために表面麻酔を使用し、痛みに弱い方にも安心して治療をお受け頂けます。

 

Qボツリヌス治療にはどんな副反応がありますか?

A針の跡が点状に残ることや、皮下出血が起こることがありますが、この反応は一時的でお化粧で隠せる程度です。また、治療後、数日間、処置部に重たい感覚をともなうことがありますが、こちらも改善します。

 

Q治療にかかる値段はどのくらいですか?

A1回の治療につき、3万~5万円くらいです。

かかる費用は、咬筋(噛む力)の大きさ、症状、骨の状態、奥歯の状態によって、変動しますので、まずはご相談ください。

 

Q治療してから、どのくらいで効果が出ますか?

A個人差がありますが、通常、3日~1週間ほどで効果を実感頂けます。

 

Q1回の治療で、どのくらいの量を投与するのでしょうか?

A咬筋の状態、奥歯にかぶせものを使用しているか、虫歯治療の際に神経を抜いているかどうか、噛んだ時の頬の出方など、患者さんによって投与量は異なります。

詳しくは担当医師にお問い合わせください。

 

箕面市の歯医者 平野歯科クリニック

院長 平野 琢起

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