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歯周病の原因菌について|箕面市の歯医者

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カテゴリ:医院コラム

歯周病の原因菌について|箕面市の歯医者

箕面市の歯医者 平野歯科クリニック

院長 平野琢起

 

こんにちは。

箕面市平野歯科クリニックの院長 平野琢起です。

 

歯周病は細菌感染です。口の中にいる細菌は人間の体内にいる菌の中でも複雑な菌の集まりと言われており、500~600種類の細菌が発見されています。

口の中にいる全ての菌が歯周病の発症に関わるというわけではないです。

ではどのような菌が歯周病に関連するのか・・・

今回は「歯周病の原因菌」について解説していきたいと思います。

 

ひと一人の口の中には約100菌種存在し、その中でも歯周病に関わる菌は約20菌種あると言われています。歯周病に関わる約20菌種のうち特に3種類の菌が歯周病に大きく影響を与えると考えられています。この3種類の歯周病菌は「レッドコンプレックス」と呼ばれており、1つずつどのような菌なのか説明をしていきたいと思います。

 

〇歯周病菌「レッドコンプレックス」とは?

ほとんどの方が聞き馴染みがないかと思いますが、重度歯周病に関連する「P.gingivalis(ポルフィロモナス.ジンジバリス)」「T.forsythensis(ターネレラ.フォーサイセンシス)」「T.denticola(トレポネーマ.デンティコーラ)」のことを言います。

 

「gingivalis(ポルフィロモナス.ジンジバリス)」

ポルフィロモナス.ジンジバリス菌は慢性歯周病の中でも最も多く見られる細菌です。外部からポルフィロモナス.ジンジバリス菌が侵入し、歯茎の中に感染することによって、歯周病を引き起こします。その他の特徴としては、血糖値を引き上げる作用があることです。結果、血管の中が糖分でいっぱいになり、血栓を作りやすいという特徴が挙げられます。

 

このポルフィロモナス.ジンジバリス菌が口腔内で大量繁殖すると出てくる主な症状としては歯茎の腫れや出血、更に症状が進行すると歯茎から膿がでてきたり、歯そのものの動揺度があがり、歯が抜け落ちるという最悪の状態になることもあります。

 

ポルフィロモナス.ジンジバリス菌が発生する原因は、歯磨きをしないことです。歯を磨かないと食べカスや食べ残しが歯に溜まり、そこから歯周病が発症しやすくなります。歯周病になると、カンジダが付着しやすくなりますので、それが原因でポルフィロモナス.ジンジバリス菌が発生します。

 

「denticola(トレポネーマ.デンティコーラ)」

ポルフィロモナス.ジンジバリス菌と同様に重度歯周病に多く見られます。見た目は非常に特徴的な形状をしており、螺旋状になっています。トレポネーマ.デンティコーラ菌の特徴は色々なものと引っ付く性質を持っていることです。結果、ほかの細菌と引っ付き、悪さを助長したりします。また歯周組織にも引っ付き、引っ付いているだけなら良いのですが、歯周組織を破壊するという作用を持っています。

また、免疫を抑制したり、免疫をくぐり抜けることが得意なのも特徴の1つです。トレポネーマ.デンティコーラ菌は自分の好物をもとめて、心臓冠動脈や大動脈の動脈硬化部位に住み着くことがあります。ただ住みつくだけなら良いのですが、炎症を引き起こし、動脈硬化を悪化させるという研究データも残っています。

 

「forsythensis(ターネレラ.フォーサイセンシス)」

ポルフィロモナス.ジンジバリス菌、トレポネーマ.デンティコーラ菌と同様に酸素のないところ歯茎の下(歯周ポケット)を好み、鉄分(血液)をえさにして破壊させた歯周組織で活発に動き歯周病を悪化させます。

 

 

◯善玉菌と悪玉菌について

人間には常在菌といって善玉菌と悪玉菌が存在します。これは口腔内も同様で、同じように善玉菌、悪玉菌が存在しています。

 

免疫力が下がったりストレスなどで悪玉菌が増えたりするとこのふたつの菌のバランスが取れなくなり病気に感染します。

 

ヒトの口の中にも同じことが考えられます。ストレスや免疫力の低下、毎日の歯みがきがしっかりできていないなど、このようなことが原因で口の中の細菌が増え歯周病を発生し悪化させます。

 

ストレスなど溜めないことも大切ですが、歯周病にならないためには口の中の細菌を増やさない(プラークコントロール)ことが重要です。

 

そのため歯科医院でのメインテナンスやご自宅でのセルフケア(歯みがき)で歯周病にならないように予防しましょう。

 

◯まとめ

歯周病には原因菌となる3つの菌があります。ポルフィロモナス.ジンジバリス菌、トレポネーマ.デンティコーラ菌、ターネレラ.フォーサイセンシス菌の3つです。この中でも最も歯周病の原因菌となるのが、ジンジバリス菌です。特徴や症状については前述のとおりですが、口腔内にこのような悪玉菌が大量繁殖することは非常に危険です。それは腸にある悪玉菌とは違い、血管内に侵入することができてしまうという点です。このジンジバリス菌のような悪玉菌が体内に侵入すると、口腔内だけではなく、全身に悪い影響を与えることになってしまいます。ご自宅ではしっかりとセルフケアを行っていただき、その上で歯科医院にも定期的に通いながら並行してケアを行うようにしてください。お口のことでお困りのことがあれば平野歯科クリニックまでお越しください。

 

箕面市の歯医者 平野歯科クリニック

院長 平野琢起

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