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シュガーコントロールについて

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カテゴリ:医院コラム

シュガーコントロールについて

こんにちは。

歯科助手の細井です。

皆さん、虫歯予防に毎日の歯磨きを頑張っておられると思いますが、虫歯予防をするには、歯磨き(プラークコントロール)だけでは不十分です。歯磨きと同じくらい大切なのは食生活です。特にシュガーコントロール(糖分摂取をコントロールする)がとても重要です。糖分は生きていくために必要な栄養素ですが、長時間お口の中に留まっていると、ミュータンス菌などが虫歯菌の栄養素になってしまいます。

シュガーコントロールの注意点

  1. 砂糖(糖分)の量が多いもの
    甘いおやつに気を使ってもジュースを飲んでしまったら台無しです。ジュースや清涼飲料水、缶コーヒーなどにはたくさん砂糖が入っています。水分補給を清涼飲料水で補ったり、缶コーヒーを片手に仕事をしたりすると、虫歯菌にダラダラと栄養素を与えることになり、大掛かりな虫歯を作ってしまいます。隠れた砂糖には本当に要注意です!水分補給にはお水やお茶など無糖の飲み物を選びようにしましょう。例えば、最近ではゼロカロリーの炭酸水やフレーバーウォーターも多く販売されているので、これらを上手に取り入れると良いでしょう。
  2. お口の中に長く留まりやすいもの
    砂糖の量も重要ですが、お口の中に長く留まるものは要注意です。例えばチョコレートやアイスクリームよりも、飴の方がお口の中に留まる時間が長いので危険です。もちろん、ダラダラ食いをすると、虫歯ができる危険性が大きくなります。最近では、「スローカロリーダイエット」と呼ばれる考え方が注目されています。これは、吸収の遅い糖質を摂取することで、血糖値の急上昇を防ぎ、結果的に口内環境を守るというものです。例えば、低GI食品を選ぶことが効果的です。代表的な例を挙げると、お酢にはGIを下げる効果が高いです。食卓にお酢を用意して、出来上がった料理に適切な量をかけることで、高GIの食事も血糖値の上昇を緩和することができます。
  3. お口の中が長時間汚れている
    キャラメルやスナック菓子など食べかすや糖分が長時間お口の中に残っていると、②と同様に虫歯はどんどん進行していきます。特に小さいお子さんの場合、1日の1/3くらいは寝ているので、就寝前には必ず歯磨きをしてお口の中をきれいにしてあげましょう。食後に歯磨きをすることはもちろん、できないならお水やお茶でお口の中をゆすぐだけでも予防になります。近年では、子ども向けの歯磨きアプリやタイマーが登場し、楽しみながら正しい歯磨き習慣を身につける手助けをしてくれます。
  4. 食べるタイミング
    虫歯の発生と唾液の分泌(唾液の威力)には深い関係があります。唾液の分泌が減る就寝前に糖分を摂ることは非常に危険です。唾液は自然な抗菌作用を持っており、食べ物の残りカスや虫歯菌を洗い流す役割があります。しかし、寝ている間は唾液の分泌量が大幅に減少するため、糖分が口内に残りやすく、虫歯のリスクが高まります。近年の研究では、夜間の口腔ケアの重要性がさらに強調されており、夜間にフッ素ジェルを使用することが推奨されています。

シュガーコントロールの実践方法

  • 1日に○個までなどルールを決めてみる
    具体的な目標を設定することで、過剰な糖分摂取を防ぐことができます。例えば、一日に摂取する砂糖の量を大さじ2杯以下にするなど、自分に合ったルールを設けましょう。
  • ダラダラ食べず時間帯を決めてみる
    食事やおやつの時間を規則正しくすることで、口内が長時間糖分にさらされるのを防ぎます。最近の研究では、食事の間隔を4時間以上空けることが虫歯予防に効果的であることが示されています。
  • おやつに果物やサツマイモなど自然の甘さのものを選ぶ
    自然の糖分は加工糖に比べて歯に優しく、ビタミンや食物繊維も摂取できます。例えば、果物の中でもリンゴや梨は繊維質が多く、噛むことで唾液の分泌を促進します。
  • 口溶けのよいヨーグルトなどを選ぶ
    歯に残りにくく、栄養バランスも良いです。特に、プロバイオティクスを含むヨーグルトは、口腔内の善玉菌を増やし、虫歯菌の増殖を抑える効果があります。

これらの方法を意識して実践してみてください。少しでも虫歯の発生を抑えることができると思います。もちろん、食後の歯磨き、歯間ブラシ、デンタルフロスなどの仕上げ磨き、歯科医院での定期検診もとても大切です。

その他の虫歯予防のポイント

  • キシリトールガムの利用
    キシリトールは虫歯の原因菌の活動を抑える効果があります。食後にキシリトールガムを噛むことで、虫歯予防に効果的です。特に、最近ではキシリトール100%のガムも市販されており、より効果的な虫歯予防が期待できます。
  • フッ素の活用
    フッ素入りの歯磨き粉やフッ素洗口液を使用することで、歯の再石灰化を促し、虫歯の発生を防ぐことができます。
  • 規則正しい生活
    規則正しい生活を送ることで、唾液の分泌が正常に保たれ、虫歯のリスクが減少します。特に、バランスの取れた食事と十分な睡眠は重要です。最近の研究では、ストレス管理も口腔衛生に影響を与えることが分かっており、リラックスする時間を設けることも虫歯予防に役立ちます。

これらの追加情報を参考に、さらに効果的な虫歯予防に取り組んでくださいね。健康な歯を保つためには、日々のケアと予防が何よりも大切です。皆さんも、日常生活の中でできる工夫を取り入れて、虫歯のない健やかな笑顔を目指しましょう。

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