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【舌側矯正】先天性欠損によって倒れた奥歯を起こし、すき間を閉じた30代男性の症例

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症例紹介

【舌側矯正】先天性欠損によって倒れた奥歯を起こし、すき間を閉じた30代男性の症例

永久歯が生まれつき足りない「先天性欠損」は、実は約10人に1人にみられるとされており、決して珍しいものではありません。なかでも、前から5番目の歯(第二小臼歯)は、先天性欠損が多い歯の一つです。

今回の患者様は、下顎の左右5番が生まれつきない30代男性です。5番がないことで、その後ろの奥歯(6番)が少しずつ前へ倒れ込み、歯と歯の間にすき間ができていました。

このような場合は、すき間を閉じるだけでは十分ではありません。倒れてしまった奥歯をまっすぐな位置に整えながら歯を動かし、先天性欠損によってできたすき間を閉じていくことが大切です。

今回は、目立ちにくい舌側(裏側)矯正を用いて、歯並びだけでなく奥歯の傾きや噛み合わせにも配慮しながら治療を行った症例をご紹介します。

来院理由・初診時の状態

患者様は、歯並びのガタつき(叢生)が気になることを主訴に来院されました。

精密検査の結果、下顎左右の5番(第二小臼歯)が生まれつき存在しない「先天性欠損」であることが確認されました。

先天性欠損では、永久歯の代わりに乳歯が長く残ることがあります。しかし、乳歯はもともと永久歯へ生え替わることを前提とした歯のため、永久歯に比べて根が短く、年齢とともに根が吸収(少しずつ短くなる)され、抜けてしまうことがあります。

この患者様も、長く残っていた乳歯が抜けたことで5番の部分にすき間ができ、そのすき間へ後ろの奥歯(6番)が少しずつ倒れ込んでいました。また、歯並び全体にもガタつきがみられ、歯列全体を考慮した治療計画が必要な状態でした。

治療計画と方針決定

先天性欠損の症例では、欠損した部分を補綴治療(ブリッジやインプラントなど)で補う方法と、矯正治療によってすき間を閉じる方法が考えられます。

今回の症例では、患者様のお口の状態を総合的に診断した結果、矯正治療によってすき間を閉じる方法を選択しました。

しかし、単純にすき間を閉じるだけでは適切ではありません。5番の部分へ倒れ込んでいた奥歯(6番)を正しい向きへ起こし、そのうえで歯の根まで含めて計画的に移動させながら、すき間を閉じていく必要がありました。

近年ではマウスピース矯正でもさまざまな歯の移動が可能になっていますが、奥歯を起こすような大きな歯体移動(歯を傾けるだけでなく、歯の根まで含めて移動させること)や歯の向きを細かくコントロールする治療では、ワイヤー矯正の方が力を持続的かつ正確に加えやすいとされています。

そのため今回は、倒れた奥歯を確実に起こしながら歯列全体のバランスを整えることを優先し、舌側矯正を選択しました。歯並びだけでなく、将来的な噛み合わせまで考慮した治療計画を立てています。

治療の経過と内容

舌側(裏側)矯正装置を装着し、まずは歯列全体のガタつきを整えながら、5番の欠損部へ倒れ込んでいた奥歯(6番)の傾きを改善していきました。

奥歯は、歯を傾けるだけではなく、歯の根まで含めて正しい位置へ移動するよう慎重にコントロールし、先天性欠損によって生じたすき間を少しずつ閉鎖しました。

治療の終盤では、上下の噛み合わせや歯列全体のバランスを確認しながら細かな調整を行い、安定した噛み合わせとなるよう仕上げました。

ビフォーアフター

治療前は、下顎左右の5番が先天的に欠損していたことで、乳歯が抜けた後のすき間へ奥歯(6番)が倒れ込み、歯並び全体にもガタつきがみられました。

治療後は、倒れていた奥歯の傾きが改善され、先天性欠損によるすき間も閉鎖されました。また、歯列全体が整い、上下の噛み合わせもバランスよく仕上がっています。

治療後の変化・患者様の声

治療後は、気になっていた歯並びのガタつきや先天性欠損によるすき間が改善され、口元の印象が整いました。

また、倒れ込んでいた奥歯の位置が整ったことで、上下の歯がしっかり噛み合う状態となり、見た目だけでなく、噛み合わせも考慮した歯列へ改善しました。

患者様からは、「歯並びがきれいになっただけでなく、以前よりもしっかり噛めるようになりました。」とのお声をいただきました。

年齢
30代・男性
治療内容
舌側矯正(裏側矯正)
期間
2年
費用(税別)
矯正精密検査:30,000円
舌側矯正:800,000円
※治療内容により異なる場合があります
リスク・副作用
治療後に後戻りが起こる可能性があるため、保定装置の装着が必要です。

当院の特徴

裏側矯正は、「装置が見えにくい」という点だけが特徴ではありません。

今回のように、先天性欠損によって倒れた奥歯を起こしながら、歯の根まで含めて計画的に移動させる症例では、一つひとつの歯を精密にコントロールすることが重要になります。ワイヤー矯正は、このような歯体移動や歯の向きを細かく調整する治療を得意としており、複雑な歯の移動が必要な症例にも対応しやすいという特徴があります。

当院では、見た目だけでなく、噛み合わせや将来の歯の健康まで考慮した治療計画を大切にしています。今回も「装置が見えないから裏側矯正」という理由だけではなく、歯をより精密にコントロールし、しっかり噛める状態を目指すための選択肢として裏側矯正を採用しました。

2013年から2026年までに2,000症例以上の矯正治療に携わってきた経験をもとに、一人ひとりのお口の状態に合わせて適切な治療方法をご提案しています。

 

執筆・監修者

平野 琢起
平野歯科クリニック

院長:平野 琢起

  • ・日本臨床歯科医学会
  • ・日本顎咬合学会 認定医
  • ・日本口腔インプラント学会
  • ・IPOI オステオインプラント学会
  • ・日本審美歯科協会
  • ・日本臨床歯周病学会
他、所属学会、認定資格多数

まずはしっかりとお話を聴き、治療は相談してから

来院されてすぐに治療を始めるのではなく、まずは不具合の出ているところの症状などをしっかりとお伺いする時間を設けております。
治療にはどのような選択肢があり、どのようなリスクやメリットがあるのか。
それぞれの治療のリスクやメリットについてご説明させていただき、どのような治療を行うかを患者さんと相談したうえで決めていきます。

国内・国外で研鑽を積んだドクターが対応

当院は国内・国外で最新の治療を学び、地元箕面にてその技術を提供しています。
当院では、経験豊富な専門ドクターが一人ひとりに合わせた丁寧なカウンセリングを行い、最新の技術で最善の治療を提供いたします。

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