こんにちは、歯科衛生士の中村です。
今回はキシリトールについてのお話です。
キシリトールって歯に良いという印象を持っていると思います。
今回はキシリトールの素晴らしい効果についてお話したいと思います。
まずは、原料と特徴についてです。
☆原料☆
キシリトールは白樺やカシなどの樹木、とうもろこしの芯などからとれる天然素材の甘味料です。
果物や野菜(カリフラワー、いちご、ラズベリー、ほうれん草など)にも含まれます。
☆特徴☆
砂糖と同じ甘さで、カロリーはキシリトールの方が低いです。
お口の中の温度を下げるので、爽やかな冷感があるのが特徴です。
そして、キシリトールのむし歯の予防効果の説明です。
☆むし歯菌(ミュータンス菌)をコントロール☆
キシリトールを食べ続けると、ミュータンス菌の数がどんどん減り、1年後には半分以下に減少します。
また、ミュータンス菌を弱らせる効果があります。
ミュータンス菌には、むし歯を作りにくい善玉菌と、むし歯を作りやすい悪玉菌との2種類があり、
キシリトールは悪玉菌を弱らせる力があるため、むし歯になりにくい状態になります。
☆歯を溶かす酸はゼロ☆
むし歯の原因は、歯が酸で溶かされることです。
ミュータンス菌は糖分から酸を作り、歯を溶かしていきます。
ですが、キシリトールからは全く酸を作れないのです。
ミュータンス菌の数が減り、弱らせる力があり、むし歯の原因である酸を作れない、
↓
「むし歯になりにくくなる」お口になります。
キシリトールは、妊娠中の方や、矯正中の方、糖尿病の方にも効果があります。
☆妊娠中の方☆
妊娠6ヶ月のお母さんがキシリトールを13ヶ月食べ続けた研究で、生後1歳でお口にミュータンス菌がいた子どもは、キシリトールを食べていないお母さんと比べて4分の1以下という研究結果があります。
☆矯正中の方☆
矯正中は、お口の中に複雑な装置が入り歯みがきが大変になりますが、キシリトールはプラークの付着を弱らせる効果もあります。
☆糖尿病の方☆
キシリトールは血糖値を上げにくい甘味料です。
糖尿病の方の食事にも甘味料として使われています。
キシリトールの効果についてご理解いただけましたでしょうか。
最後は、キシリトールの活用の仕方についてのお話です。
ガムやキャンディーはむし歯を作りやすい食品の一つです。
それをキシリトール製品にかえてみるのも一つの手です。
そして、キシリトール製品を選ぶときに注意してほしい点があります。
・シュガーレスを選ぶ
・キシリトールが高濃度(50%以上)
商品の成分表示を確認し、シュガーレス(糖類が0g)であること、
キシリトールの割合が50%を超えていることを確認してくださいね。
むし歯は、予防法が分かっている病気です。
キシリトールをぜひ利用して、むし歯にならない生活を送ってくださいね。
イラスト引用