治療前
左下の前歯の歯茎の腫れと痛みを自覚され来院されました。レントゲン写真を撮影すると、他院にて歯の神経の治療(根管治療)が行われているにも関わらず、左下2番の根尖部に細菌感染を疑う黒い影を認めました。今回のケースにおいては前医にて丁寧な根管治療が行われており、レントゲンでは細菌感染の原因がはっきりしませんでした。そこで、CTを撮影し、三次元で歯の状態を検査すると、舌側に前医では処置されていなかった神経の通り道(根管)がありました。
下の前歯はもともと小さいので、二つ目の根管は見逃されやすく、発見して処置していくことはとても繊細な処置になります。今回のケースでは、発見した未処置の舌側根管を綺麗にすると、すぐに腫れや痛みなどの不快症状が消えました。根管治療後に撮影したレントゲン写真でも、2つの根管にお薬が入っている事が確認できます。根管治療後は、セラミックの被せ物を装着し、根管の再感染を予防しました。
左下の前歯に被せ物を入れてから3年が経過しました。現在も問題なく、患者様に大変喜んで頂きました。口腔下マイクロスコープを駆使することで、こうした根管治療の難症例にも対応しております。お気軽にご相談下さい。
