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根管治療の症例 その2

根管治療の症例 その2

根管治療の症例 その2

精密根管治療(50代女性)

治療前

治療後

年齢・性別
50代・女性
治療費用
精密根管治療(小臼歯):66,000

治療前の状況

左上5番 急性化膿性根尖性歯周炎
こちらの患者様は左上の奥にズキズキした痛みを訴えられて来院されました。口腔内を確認すると、左上の小臼歯部に症状があり、レントゲン写真より、左上4番の歯髄に近接するカリエスと、左上5番の根尖部から近心の骨に透過像を認めました。また、左上5番は既に他院にて根管治療がされていました。左上5番の近心のエックス線透過像は顕著であったため、CTを撮影すると、左上5番の根尖部から近心へ波及したと推測される骨吸収像が確認されました。最終的は、問診、口腔内所見、歯周ポケット検査等から総合的に判断し、疼痛の由来は左上5番の急性化膿性根尖性歯周炎と診断しました。骨吸収像の大きさから抜歯の選択もあり得ましたが、保存の可能性を考慮し、根管治療を行う事にしました。

治療経過

まず、左上5番の根管治療を開始しました。古い被せと土台、根管内の充填物を除去し、根管を機械的に拡大し、殺菌作用のある水酸化カルシウム製剤を根管内に貼薬しました。症状が落ち着くまで、貼薬を行い、治療開始から3ヶ月後にMTAセメントを用いた根管充填を行いました。その後、仮歯を装着して経過観察を行い、その間に左上5番以外の部位のカリエス処置を行いました。ちなみに、左上4番にはMTAセメントを用いた歯髄温存療法を行っております。根管充填の1ヶ月後、CTを撮影したところ、左上5番の近心に認められた骨吸収像の治癒傾向を確認しました。これは左上5番の根管治療の成功示します。骨吸収像の治癒が確認できたので、左上5番に対してセラミックの被せ物を装着しました。

治療後3年経過現在

現在までに、初診時から約3年が経過しておりますが、左上5番は経過良好です。レントゲン写真に示すように骨吸収を認めた部位は、成熟した骨によって置換されています。今回のケースのような著名な骨吸収像が認められる歯については、長期予後が不透明な事から抜歯を選択する場合もあります。しかし、MTAセメント等の新しい材料の登場により、根管治療や歯髄温存療法の適応が拡大しており、従来では抜歯となっていた歯を保存できるケースが増えてきました。当院ではこのような根管治療の難症例にも対応しております。根管治療でお困りの方は、是非当院にご相談下さい。

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